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アメリカ人にはない!? 日本人女性を悩ませる「冷え」

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こんにちは、スキンケアコンサルタント・エデュケーターの井藤知恵です。

ここ最近は外気がだいぶ冷たくなって、冬らしくなりましたね。これからは、楽しいイベントなどが盛りだくさんのホリデーシーズンを迎えますが、反面、「冷え」「血行不良」に悩まされるなど、冬の「冷え」を深刻に感じる方も多いのではないでしょうか。

私自身も、子供の頃から冷え性で、電気毛布がなくては寝れませんでした。冬でも比較的温かいカリフォルニアに引っ越してきてからも、10月になると足の指にしもやけが出来てしまうくらい深刻に悩んでいました。

この「冷え性」ですが、男性よりも女性に多い症状といわれています。個人差はありますが、女性の半数から7割の方に「冷え」がつらいという自覚があるそうです。その理由として、女性は男性に比べると熱を作り出す筋肉が少ない、皮膚の表面温度が低い、貧血や低血圧の人が多いことなどが考えられます。

では、アメリカではどうでしょうか。私はアメリカに15年住んでいますが、こちらに住んでいる方から冷え性に悩んでいるといったことを、あまり聞いたことがありません。アメリカでは、体を冷やすことがよくないという概念があまりないような気もしますし、冷え性を英語で探すと、一番近い表現は「poor circulation(血行が乏しい、不順)」でしょうか。確かに、血行不良によって冷えが生じますが、ダイレクトな感じではないですよね。


「冷え性」が起こる原因


話は戻って、「冷え性」がなぜ起きるのか、原因についてお話をします。

人間の生命活動を維持する上で大切な働きをしているものに、「体内酵素」があります。体内酵素には、「消化酵素」と「代謝酵素」の2種類があります。

消化酵素…摂取した食べ物を消化し、体に必要な栄養素を吸収するために働きます。
代謝酵素…腸内微生物が作り出しています。消化活動以外の生命維持活動をほぼ担当しています。

内臓のある体の中心部の温度を常に37℃に保つことで、「体内酵素」が最も働くといわれています。そのため、環境の変化に応じて体温を調節する機能が人間には備わっています。

例えば、暑い時は皮膚表面近くにある血管を拡張させ、血液の流れる量を増やすことで外気に向けて熱を逃がそうとしたり、逆に寒い時は、皮膚表面などの血管を収縮させて熱の拡散を防ぎ、心臓や肝臓など重要な臓器が集まる体の中心部に血液を集めて、体温を維持しようとします。そのため、体の中心部から一番遠い手足や足先には血液が行き渡りにくくなり、結果、温度が下がるのです。

さらに寒いと、意識をせずとも体が震えることがありますよね。これは筋肉を動かすことで熱を作り出そうとする自然な反応なのです。

皮膚にある、温度を感じる神経の機能の鈍りも大きく関係してきます。皮膚の知覚の種類は、温点・冷点・触点・痛点が主なもので、1平方センチメートルにつき温点0~3、冷点6~23、触点25,痛点100~200が皮膚に散在しています。つまり、痛覚が最も敏感で、温覚が最も鈍いのです。

元々温点、冷点など温度を感じる神経が少ないため、年齢を重ねてくると暑さ寒さに鈍感になりがちになります。そのため、皮膚から脳に「寒い・冷たい」という情報の伝達がうまくいかなくなります。特にひざ下部分の感覚が鈍りやすく「冷え」が自覚できず、実は体は冷え切っていて、低体温症などを発してしまうこともあるので要注意です。


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